「東洋学術研究」 通巻179号(第56巻第2号)
2017年(平成29年)11月発行
1,238円(税込1,337円)
■東洋哲学研究所の創立者である池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長と、東欧屈指の芸術史家であるアクシニア・D・ジュロヴァ博士(ブルガリア科学アカデミー会員)との対談「大いなる人間復興への目覚め」(下)を通巻178号(第56巻第1号)収録の(上)に続いて掲載する。
会長と博士の語らいは1982年に開始され、すでに対談集『美しき獅子の魂 日本とブルガリア』として結実している。1999年に日本語版が刊行され、翌2000年に発刊されたブルガリア語版は、同国の2001年度「最優秀出版物」に選ばれた。21世紀を迎え、再び開始された対談は、ジュロヴァ博士から2012年末に提案があり、往復書簡を通して進められてた上下2回の掲載。今号では「東西を結んだビザンチン文化」「カトリックと仏教」をはじめ、芸術、教育、女性などについて語られている。
■特集は、第32回学術大会(2017年3月19・20日、東洋哲学研究所/創価大学)より、世界仏教徒大学(タイ)のノーラニット・セータブット博士、パッタラポーン・シリカンチャナ博士を招聘して行われた共同シンポジウム「人類的課題と仏教」を収録。「仏教と平和」「仏教と環境」について、両博士と東洋哲学研究所研究員による論考を紹介している。
■東洋哲学研究所の企画・制作による「法華経──平和と共生のメッセージ」展の韓国・ソウル展(2016年9月21日~12月21日、池田記念講堂)開幕式でのインド文化国際アカデミー理事長のロケッシュ・チャンドラ理事長の講演内容を掲載する。
※掲載時の役職は当時のものです。なお、これまでに発刊された「東洋学術研究」から、主な論文については、ホームページ内の「論文検索」から閲覧することができます。
※ご購入のしかたについては、「ご購入の方法」をご覧下さい。
内容
■新連載・文明間対話
大いなる人間復興への目覚め(下)
… 池田 大作/アクシニア・D・ジュロヴァ
■特集「人類的課題と仏教」(第32回学術大会/タイ・世界仏教徒大学との共同シンポジウムより)
仏教と平和
… ノーラニット・セータブット(世界仏教徒大学学長)
核兵器なき未来へ――仏教の平和理念からの考察――
… 大島京子(東洋哲学研究所研究員)
仏教に見る環境保全の精神と現代タイの生活
… パッタラポーン・シリカンチャナ(世界仏教徒大学副学長)
自然破壊に対する大乗仏教の視点――自然の価値評価の観点から――
… 山本修一(東洋哲学研究所主任研究員)
■「法華経―平和と共生のメッセージ」韓国展より
法華経――内なる海のごとく深き教え
… ロケッシュ・チャンドラ(インド文化国際アカデミー理事長)
■寄稿
中央アジア仏教文化研究者としてのオルデンブルグ
… M・I・ヴォロビヨヴァ=デシャトフスカヤ(ロシア科学アカデミー東洋古文書研究所顧問)
鳩摩羅什の出生年について
… シルヴィ・ウロー(パリ・高等研究実践学院講師)
ギルギット・ネパール系梵文法華経写本の一考察
… 小槻 晴明(東洋哲学研究所委嘱研究員)
■書評
ジョヴァンニ・ヴェラルディ著『インドにおける仏教の受難と衰亡』
… ジョフリー・バンフォード(オックスフォード仏教学研究所役員)
〈研究覚え書き〉
異文化間教育―21世紀の課題 … バーバラ・ドリンク(東洋哲学研究所海外研究員)
宗廟八幡と宇佐使 … 田村 正孝(東洋哲学研究所委嘱研究員)