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「東洋学術研究」 通巻178号(第56巻第1号)

「東洋学術研究」 通巻178号(第56巻第1号)

2017年(平成29年)5月発行
1,238円(税込1,337円)

■今号から、東洋哲学研究所の創立者である池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長と、東欧屈指の芸術史家であるアクシニア・D・ジュロヴァ博士(ブルガリア科学アカデミー会員)との対談「大いなる人間復興への目覚め」を掲載する。


 会長と博士の語らいは1982年に開始され、すでに対談集『美しき獅子の魂 日本とブルガリア』として結実している。1999年に日本語版が刊行され、翌2000年に発刊されたブルガリア語版は、同国の2001年度「最優秀出版物」に選ばれた。21世紀を迎え、再び開始された対談は、ジュロヴァ博士から2012年末に提案があり、現在、往復書簡を通して進められており、上下2回の掲載となる。今号では、新自由主義の波に直面するEU(欧州連合)の課題と展望、〝文明の十字路〞であるバルカン地域に育まれてきた寛容性と高い精神性などについて語られている。

 

■特集1は、東洋哲学研究所の企画・制作による「仏教経典:世界の精神遺産──写本と図像で知る法華経」展(2016年4月2日~10日、パリ・ユネスコ本部)を記念して行われたシンポジウム「仏教経典の主な教えの普及と受容」(4月2日、同)での講演とともに、フランス語の展示カタログから論考を掲載する。

 

■特集2では、2016年度に開催された連続公開講演会「持続可能な未来と宗教」の講演内容を掲載する。

※掲載時の役職は当時のものです。なお、これまでに発刊された「東洋学術研究」から、主な論文については、ホームページ内の「論文検索」から閲覧することができます。

※ご購入のしかたについては、「ご購入の方法」をご覧下さい。

内容

■新連載・文明間対話

 大いなる人間復興への目覚め(上)

 … 池田 大作/アクシニア・D・ジュロヴァ

■特集1 「仏教経典:世界の精神遺産」展

●「展示カタログ」掲載論考より

 仏教経典――卓越した精神遺産

 …  ドミニック・トロティニョン(パリ・仏教学研究所所長)

 インド仏教における「経」とは

 … ナリニ・バルビール(パリ第3大学教授)

 ウジェーヌ・ビュルヌフ、仏教研究の父

 … ドミニック・トロティニョン(パリ・仏教学研究所所長)

 分かつことのできない二つの名前:敦煌とポール・ペリオ

 … ナタリー・モネ(フランス国立図書館主任学芸員)

 莫高窟における法華経の図像表現

 … クリスチーヌ・コントレール(パリ・カトリック学院助手)

 中国語世界における経典

 … ジェローム・デュコール(パリ・仏教学研究所総裁)

●記念シンポジウム「仏教経典の主な教えの普及と受容」より

 法華経に見る共生の思想

 … 川田 洋一(東洋哲学研究所所長)

 法華経と福音書の譬え話に関する考察

 … デンニス・ジラ(パリ・カトリック学院元教授)

  法華経:価値創造の道

 … ロケッシュ・チャンドラ(インド文化国際アカデミー理事長)

 19世紀から20世紀初頭におけるロシアの中央アジア探険隊

 … I・F・ポポワ(ロシア科学アカデミー東洋古文書研究所所長)

 法華経の初期漢訳と流布の背景

 … シルヴィ・ウロー(パリ・高等研究実践学院講師)

 法華経と浄土

 … ジェローム・デュコール(パリ・仏教学研究所総裁)

 漢文文化圏における『法華経』の翻訳と伝播

 … ジャン=ノエル・ロベール(コレージュ・ド・フランス教授)

■特集1 持続可能な未来と宗教(連続公開講演会より)

 イスラームの包括的理解:インドネシアのムスリムとの対話

 … 加藤 久典(中央大学教授)

 トインビーと宗教

 … 川窪 啓資(麗澤大学名誉教授)

 持続可能な未来と宗教

 … 加藤 尚武(京都大学名誉教授)

 大地の思想と現代世界

 … 氣多 雅子(京都大学大学院教授、日本宗教学会会長)

 

〈研究覚え書き〉

 仏教の中国化 … ベルトラン・ロシニョール(東洋哲学研究所海外研究員)

 仏典に見る比喩の力 … 古川 洋平(東洋哲学研究所委嘱研究員)

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