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「東洋学術研究」 通巻169号(第51巻第2号)

「東洋学術研究」 通巻169号(第51巻第2号)

2012年(平成24年)11月発行

内容

■今号の特集は「法華経――平和と共生のメッセージ」。

 

 

「特集1」として、東洋哲学研究所が世界9か国・地域の16都市で開催してきた「法華経――平和と共生のメッセージ展」(法華経展)の概要と、スペインのマドリッド展(本年2~3月)を記念して行われたカルロス・ルビオ博士の講演、また東京展(本年3~5月)の開幕とともに行われた「東洋哲学研究所 第27回学術大会」から来賓のロケッシュ・チャンドラ博士による法華経に関する基調講演などを掲載している。

「特集2」として、東洋哲学研究所が推進してきた「法華経写本シリーズ」(Lotus Sutra Manuscript Series)の概要と、2012年3月に発刊した『インド国立公文書館所蔵 ギルギット法華経写本―写真版』掲載の序言・論文を紹介している。「法華経写本シリーズ」は2011年までに「第1期」(8冊)・「第2期」(5冊)の発刊が終了し、「第3期」の冒頭を飾る『ギルギット法華経写本―写真版』は14点目。これにより、現存する梵本法華経の3系統「ネパール系写本」「ギルギット系写本」「中央アジア系写本」のすべてが、当シリーズにそろったことになる。

 

■「医学と宗教」をテーマに行われたヨーロッパ科学芸術アカデミーとの共同シンポジウム(2012年6月)から、フェリックス・ウンガー会長をはじめとする登壇者の発表内容を掲載している。さらに、「近代化と宗教」研究会での報告を2本紹介。また、環境問題を考える上での古典『沈黙の春』発刊50周年を記念して、著者レイチェル・カーソンの宗教的背景についての寄稿論文を収めている。

 

 

■特集1「法華経――平和と共生のメッセージ」展

法華経:その思想と価値…………………………………………………… カルロス・ルビオ

シンポジウム「地球文明と仏教の使命」へのメッセージ………………………… 池田大作

法華経にとっての三つの宝

――法華経の系譜:インド・中国・日本……………………  ロケッシュ・チャンドラ

「法華経の価値」の開示……………………………………………… ニルマラ・シャルマ 

■特集2「東洋哲学研究所編纂の法華経写本シリーズ」

(『インド国立公文書館所蔵 ギルギット法華経写本―写真版』より)

巻頭の辞…………………………………………………………………   ムシルル・ハサン

発刊の辞………………………………………………………………………………  原田 稔 

序言…………………………………………………………………  ロケッシュ・チャンドラ

ギルギットの梵文法華経

――写本と信奉者たちと工匠たち…………………… オスカル・フォン・ヒニューバー 

 

■「医学と宗教」シンポジウムより

医学における倫理――心臓外科医の考察………………………  フェリックス・ウンガー 

神学的観点からの全体論的治癒………………………………………  エルマール・クーン

釈尊にみる治癒体験…………………………………………………………………  川田洋一

生命倫理問題に対する仏教の視点…………………………………………………  木暮信一

現代医療の課題――医師・科学者・仏教徒の立場から………………………………中泉明彦

仏教と治癒――看護の立場から……………………………………………………… 稲光禮子 

 

■「近代化と宗教」研究会より

科学の信仰/信仰の科学……………………………………………………………  鈴木規夫 

十九世紀フランスにおける国家と宗教、そして宗教学の成立

――伊達聖伸『ライシテ、道徳、宗教学』に寄せて…………………………… 松本礼二 

 

■寄稿

レイチェル・カーソンの宗教的ヒューマニズム:『沈黙の春』出版五十周年を記念して

……………………………………………………………………………  コニー・ラッシャー 

〈研究覚え書き〉

平和学と人間の安全保障研究………………………………………………………  玉井秀樹 

ロシアで『仏教哲学百科事典』発刊………………………………………………… 江口 満 

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