『文明・歴史・宗教』

『文明・歴史・宗教』

東洋哲学研究所編

2022年3月16日発行
1,980円(税込)
ISBN 978-4-88596-061-1

内容

1972年5月、ロンドン郊外で、創立者・池田大作SGI会長と歴史学者アーノルド・J・トインビー博士による対談が行われた。翌年と合わせて延べ10日間、40時間に及ぶ対談では、「人生と社会」「政治と世界」「哲学と宗教」を柱に、人間、自然、環境、学問、健康、福祉、宇宙、戦争、生命等々、多岐に亘るテーマで、人類共通の諸問題について論じられ、『21世紀への対話』として結実した。

 

半世紀を経た今、この対談が発するメッセージを読み解き、トインビー史観、池田思想を学問的に研究すべく、東洋哲学研究所は文明論プロジェクトを立ち上げ、研究会を重ねてきた。対談から50年の佳節に、その研究成果をまとめたのが、本書『文明・歴史・宗教』である。

 

【目次】

発刊の辞………桐ケ谷 章(東洋哲学研究所所長)

特別寄稿

・「地球文明」と希望の光………吉澤 五郎(比較文明学会名誉理事)

・アーノルド・J・トインビーについて――私の研究史から………河合 秀和(学習院大学名誉教授)

 

第一部 対談および対談集(『二十一世紀への対話』)の研究

・危機の時代とトインビー・池田対談………石神 豊(東洋哲学研究所主任研究員)

・『二十一世紀への対話』にみられるアーノルド・J・トインビーの宗教概念――西洋中心主義をめぐる普遍性と相対性に着目して――………井上 大介(東洋哲学研究所委嘱研究員)

・現代宗教と宗教間対話の理路………大西 克明(東洋哲学研究所研究員)

・『二十一世紀への対話』における文学論――文学の役割への考察………岸・ツグラッゲン・エヴェリン(東洋哲学研究所委嘱研究員)

 

第二部 トインビー研究

・リベラリズム・帝国主義・究極的実在――A・J・トインビーの思想的背景としてのイギリス観念論………春日 潤一(東洋哲学研究所委嘱研究員)

・トインビーの共産主義と「歴史の恐怖」………平良 直(東洋哲学研究所研究員)

・トインビーの中国文明観と「文明型国家」………満田 剛(東洋哲学研究所委嘱研究員)

・『二十一世紀への対話』各節の概要―サマリー&キーワード………石神 豊

 

アーノルド・J・トインビー/池田大作 対談関連年表(1967年―1976年)

あとがき

Share
Tweet
LINE