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第1回連続公開講演会「21世紀の精神のシルクロード――平和への道筋を考える」

連続公開講演会「21世紀の精神のシルクロード――平和への道筋を考える」開催趣旨

講 師:齋藤 元紀氏(高千穂大学人間科学部教授、学部長)

テーマ:思考の危機と危機の思考――哲学の終わりなき挑戦

要 旨要旨はこちら

略 歴略歴はこちら

◆開催日:2023年11月18日

◆方 式:YouTubeライブ配信(オンライン)

講演内容は「東洋学術研究」に掲載予定

 

講演では、東日本大震災の後、被災地での対話活動を通して得た経験を披歴。眼前の危機に対して、哲学者は何ができるのかを考えてきた。世界に起こる数々の危機は、哲学は学問の世界だけのものであるという考え方を変え、私たちにとってその必要性が再発見される状況を生んでいる。「危機」が哲学的に意味をもったのは、「歴史」への意識が芽生えて以降(近代)であるとして、専門の見地から、フッサール「学問の危機」、ハイデッガー「技術の危機」、アーレント「思考の危機」という20世紀の「危機」を挙げて、21世紀における「危機」に対処するための思考を求めた。そうしたなかから、「危機」とは「愚かさ」ではなく「無思考」であることと指摘。思考をすり抜けてしまう「危機」に対して、それを自覚し、他者と語らい、絶えず挑戦を続けていくことの重要性を訴えた。

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