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連続公開講演会「人類の未来と人権」第4回(黒住真・東京大学名誉教授)

◆講師:黒住 真氏(東京大学名誉教授)
◆開催日:2019年12月13日
◆会場:TKP市ヶ谷カンファレンスセンター(東京・新宿区)


講演内容は「東洋学術研究」に掲載予定




 黒住氏は、東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。博士(学術)。東京大学助教授、同大学院教授等を歴任してきた。専門・研究領域は、日本思想史、比較宗教思想、倫理学。

 講演で、明治初期から戦後の日本における人権観を概説しながら、20世紀後半から現代における人権の課題と方向性について論じた黒住氏は、「現代を生きる私たちには、人間の方向性を示す人がいないように思います。だからこそ、東洋哲学研究所創立者である池田大作SGI会長のような大きな世界観を示す方が必要なのです。池田会長は、アルゼンチンのエスキベル博士との対談集『人権の世紀へのメッセージ』のなかで、『21世紀の今こそ、人類は自らの歩んできた道を直視し、“第三の千年”へ向けて、正しき道を切り開かなければならない。歴史の過ちを繰り返してはなりません。それは、現代を生きる私たちにとって、避けて通れぬ使命であり、責務だと思います』と述べられていますが、これこそが今求められている大きな世界観です。池田会長は、責務という言葉を使われていますが、その責任感から皆に伝わるテーマを捉えて、多くの書籍や対談集を残されているのだと思います。日本で人権を考えるうえでは、戦争の歴史を見ることが大事です。本当に正しい人権観を持った人は、必ず反戦の行動をし、弾圧をされます。創価学会の牧口常三郎初代会長がまさにそうです。きちんと闘った人だからこそ、権力は牢獄に入れたのです。かつて、仏教やキリスト教は国に認められれば良いという考えを持っていて、世界的な広がりがありませんでした。そのため、仏典や聖書の文献解釈などは発展してきましたが、民衆の生活に入って実際に宗教として役に立ってきたとは言えませんでした。ですから、宗教はテキスト上のことを考えるのではなく、社会のなかに絆を築いていく役割があるのです」と語った。

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