オックスフォード仏教学研究所と共同シンポジウム
◆主催:オックスフォード仏教学研究所、東洋哲学研究所
◆会場:オックスフォード大学ウォルフソン・カレッジ(イギリス)
◆開催日:2016年4月6、7日
オックスフォード仏教学研究所は、オックスフォード大学に認証された研究機関で2004年に設立された学術機関で、仏典研究をはじめ、理論と実践も研究領域としている。同研究所と東洋哲学研究所は2012年、学術交流協定を締結。2014年3月の第29回学術大会・シンポジウム「人類の未来と仏教の可能性」では、仏教学研究所のリチャード・ゴンブリッチ所長、スレン・ラーガヴァン研究員による講演・ディスカッションを行った。さらに、これまで学術誌の交換や研究論文の寄稿などの交流を進めてきた。
今回の共同シンポジウムは2014年に続くもので、同テーマでの開催となった。シンポジウムでは、ゴンブリッチ所長があいさつし、「人類の存続に寄与する仏教の潜在力を東哲の皆さんと論じ合いたいです」と強調した。
両研究所からは、以下の論考が発表され、活発なディスカッションも行われた。
<第1セッション「仏教と行動」――女性と平和の問題>
●自由の声:初期仏教の尼僧の詩歌における友情、信頼、そして解放(オックスフォード仏教学研究所 サラ・ショー研究員)
●「核兵器のない世界」構築への女性の役割(東洋哲学研究所 栗原淑江主任研究員)
<第2セッション「仏教と実用主義」――仏教による「市民の社会的目的への奉仕(ジェンダー、人権、倫理)」>
●「マインドフルネス瞑想と社会変革:セラピーから智慧と倫理学へ(マーク・レオナルド氏)
●「災害と仏教団体の活動」(東洋哲学研究所 大西克明研究員)
<第3セッション「仏教と現代科学」――仏教実践と心身の健康>
●「上座部仏教の瞑想における慈悲の実践(オックスフォード仏教学研究所 カマイ・ダマサミ研究員)
●「医療倫理と仏教――尊厳死、植物状態を焦点に(東洋哲学研究所 川田洋一所長)