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アラブ首長国連邦の詩人・翻訳家シハブ・ガネム博士が講演


◆主催:東洋哲学研究所

◆会場:創価大学本部棟(東京・八王子市)

◆開催日:2015年6月6日

 

 東洋哲学研究所は2015年6月6日、アラブ首長国連邦の詩人・翻訳家であるシハブ・ガネム氏を招聘し講演会を開催した。

(右から3人目がシハブ・ガネム博士。同2人目がワッダ・ガネム博士)

 
 シハブ・ガネム博士は、アラブ首長国連邦の著名な詩人、翻訳家。これまで、アラビア語、英語での詩集を編むとともに、両言語の翻訳詩集など多数の著作を出版。また、東洋哲学研究所 創立者の池田SGI会長の著書『君が世界を変えていく』『平和への闘争』のアラビア語版の監修・翻訳を行っている。
 また講演に同席した、博士の子息であるワッダ・ガネム博士は、イスラームの聖典『クルアーン』の最初の章である「アル=ファーティハ(開端)」の研究に取り組んでいる。

 シハブ・ガネム博士は講演の中で、イスラームと仏教の共通点に言及。両宗教が共に生命の永遠性を説き、他の宗教と調和・共存する思想を有していることなどが述べられた。また、『クルアーン』に説かれる「ジハード(聖戦)」について、ステレオタイプ化された外の敵と武器を持って戦うという理解ではないとし、それは内面的な闘いであり、自己に内在する悪を浄化することが本来の意味であると強調した。

 続いてワッダ・ガネム博士は、『クルアーン』の最重要の章と言われる「アル=ファーティハ(開端)」の意義について発表を行った。博士は、アル=ファーティハには「完全な章」「クルアーンの母」「治癒の章」など、いくつもの呼称があることを紹介し、その存在が『クルアーン』の本質であり、全てを網羅した章であると述べた。そして博士は、人間には常に迷いがあり、悪の心があるが、アッラー(神)の導きに従い、智慧を委ねることで、正しい道に留まることができると語った。

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